パーソナルカラー簡単自己診断!
活用法まで徹底解説
パーソナルカラー診断という言葉、雑誌やテレビ、ネットなどよく見かけるようになったと思いませんか? パーソナルカラー診断とは、おしゃれをするときに一番に悩みがちな「色」について、一つの指針になってくれる心強い理論です。
自分のパーソナルカラーを知ると、今までは勇気がなくてとても着られなかったような色にも自信を持って挑戦できるようになったり、様々な色の組み合わせができるようになったりと、ファッションにおける色使いのスキルをぐっと上げることができます。
しかし、パーソナルカラーには、よく知らないまま診断を受けると色使いへの誤った解釈を植え付けられてしまうという危険性もあります。
例えば、フォースタイルには別のサロンでパーソナルカラー診断を受けた人から
他の色は着ちゃいけないの?!
というご相談を受けることがあります。これは代表的なパーソナルカラー診断への誤解です。
こういう誤解を持つ人を少しでも減らしたい!!
というわけで、こんにちは。フォースタイル代表・パーソナルスタイリストの久野梨沙です。
自分のパーソナルカラーを推測できる「セルフチェック」もありますので、まずそれを試したい人は以下からどうぞ!
それではまずはパーソナルカラー診断の基礎知識から!
- パーソナルカラーはこんなお悩みを解決します
- パーソナルカラーってそもそも何のこと?
- パーソナルカラー診断の4シーズン分類
- パーソナルカラー診断 セルフチェックにチャレンジ!
- パーソナルカラー診断の手順
- パーソナルカラー診断でわかることとは?
- パーソナルカラーのタイプ別ファッションコーディネート
- パーソナルカラー診断の結果の活用法
- パーソナルカラー診断の受け方
- パーソナルカラー診断を受けられる場所とそれぞれのメリット/デメリット
- 良質なパーソナルカラー診断サロンを見分ける方法
- パーソナルカラー診断についてまとめ
- フォースタイルでパーソナルカラー診断を受けたい方へ
- フォースタイルでパーソナルカラー診断を学びたい方へ
パーソナルカラーはこんなお悩みを解決します
- 「老けたね」って言われることが増えた気がする・・・・・・
身につける色は、自分の顔色の見え方を大きく左右します。相性が悪い色を身につけると顔がくすんで見えたり、しわやシミなどの肌悩みが目立ったり・・・・・・。逆に自分と相性の良いパーソナルカラーを身につけると、錯覚効果で肌色が明るく見えたり肌質が滑らかに見えたりします。
「最近疲れてるんじゃない?」なんて言われるのも、実は似合わないヘアカラーやメイク、洋服が原因の人、けっこう多いんですよ。
- 明るい色やきれいな色を着たいのに、結局無難な黒・グレー・紺・茶ばかりになってしまう
ちょっと目を引く色って、「自分に似合うのかな?」「変じゃないかな?」って思って勇気がいりますよね。でもパーソナルカラーを知ると、その色が自分に似合うかどうかが自分で判断できるようになるので、無難な色だけに逃げる必要がなくなります。
また、黒・グレー・紺・茶はコーディネートしやすいので、着回しが効くと思ってつい選びがち。
でもパーソナルカラーの理論を知れば、ベーシックカラーと呼ばれるような無難な色以外の組み合わせ方までわかるので、着まわしを考えてあきらめるといったこともなくなります。
- 流行色を取り入れると浮いて見える
トレンドカラーの服だから、着ればきっとお洒落に見える! そう思って買ったのに、鏡を見ると何か浮いている気がして外に着ていく気分になれない・・・・・・。それは、その色とあなたの相性があまりよくないせいでしょう。
パーソナルカラーがわかると、今のトレンドカラーの中でどれが自分に合うのか、着る前からわかります。だから、流行っているからといってむやみに飛びついて失敗、なんてことがなくなります。
- 色の組み合わせ方がよくわからない
普段あまり着ない色の服を買うと、組み合わせ方がわからなくて結局買ったときのままのコーデでしか着られない、っていう人、結構いますよね。
パーソナルカラー診断は、色彩調和の理論をベースに作られています。つまり、パーソナルカラーの理論を知ることは、色の組み合わせ方のルールを学ぶのと同じこと。感覚ではなく、頭で考えて色の組み合わせの良し悪しを判断できるようになります。
パーソナルカラーってそもそも何のこと?
「似合う色」とは
人には似合う色と似合わない色があります。ここで「似合う」と言っているのは、以下のような効果がある色のことです。
- 血色良く健康的に見える
- 目が生き生きと輝いて見える
- くまやくすみ、しわといった肌トラブルが目立ちにくくなる
つまり、外見に良い影響を与える色のことを「似合う」と定義し、それらの色、そしてその色を識別するシステムのことを総称してパーソナルカラーと呼んでいるのです。
パーソナルカラーによってこのような効果を得られるのは、色には、隣接している色の見え方に影響する性質があるからです。
以下の図を見るとわかりやすいでしょう。
四角に囲われている肌色は、右図も左図も同じ色です。しかし、周囲の色が変わることで中の肌色まで変わって見えませんか?
これがパーソナルカラー理論の元になっています。
実際に人で見てみるとこんな感じです。
左画像も右画像ももちろん同じ人。同じ時間帯に撮っており、メイクもまったく変えていません。変わっているのは、肩に掛けている布の色だけ。それだけなのに、右画像の方が、肌色や瞳が明るく、唇の血色も増して見えます。全体的な印象も右の方が生き生きとして感じるはず。
これがパーソナルカラーの効果です。
パーソナルカラーを理解するために知っておきたい、色の三属性
では、パーソナルカラーとそうでないカラーとはどのような違いがあるのでしょうか? それを知るためには、色彩学の基本である色の三属性という概念を知っておく必要があります。
ちょっと難しく感じるかも知れませんが、これを知っていればパーソナルカラーがもっと深く理解できるようになりますから、がんばってついてきてください!
色の三属性とは色が持っている以下の三つの性質のことです。
②明度:明るさを表す度合い
③彩度:鮮やかさを表す度合い
それでは一つずつ説明していきますね。
色相
「色」という言葉から多くの人が思い浮かべるのは、この「色相」のことではないでしょうか。
リンゴの色は? と言えば「赤」。
空の色は? と言えば「青」。
色相とは、この赤とか青とかいった言葉で表現される色味のことです。
明度
色には色味だけではなく、明るさという性質もあります。これを明度と呼びます。
上の図だと、真ん中にいくに従って、白がどんどん明るくなっているのがわかりますか?これを「明度が高くなっている」といった言い方をします。
海も空も同じ青ですが、空の方がより明るい青です。同じ色でも明るさが変われば違う色として認識されます。同じ青でも明るい青になると「水色」と呼ぶようになったり、呼称も変わってきますよね。
彩度
三属性の中で一番概念として捉えづらいのが、彩度かもしれません。
彩度とは色の鮮やかさのことです。虹の中に含まれているような全く混じりけのない色を純色と呼びますが、純色は色の彩度が最も高い状態です。
その純色に白や黒を混ぜると、ピンクができたり茶色ができたりと色が無限に広がっていきますが、白や黒を混ぜるほど、混じり気が多くなり彩度は下がっていきます。
上図でいうと、赤い点線で繋がっている色が純色、つまり混じりけのない色です。それら純色に黒や白を混ぜるとそれより外側や内側の色へと変化していきます。赤い点線で繋がっている色より遠いほど、混じりけが多い色=彩度が低い色です。
彩度が高い色は派手でわかりやすいはっきりした色。彩度が低い色は地味だったり曖昧だったり、何色か分かりづらかったりといった色になっていきます。
人間の色素を三属性で分類したのがパーソナルカラー
さて。
肌の色や髪の色といった人間の持つ色素にも、もちろんこの三属性が存在します。これをそれぞれ以下の通り2分類したのが、パーソナルカラーシステムの大きな特徴です。
②明度=ライト/ディープ
③彩度=ヴィヴィッド/ソフト
パーソナルカラーでは色相をイエベ/ブルベで分類
日本人の肌色は全部同じように見えますが、実はよく見ると1人ひとり微妙にその色味は違っています。同じように髪の色、瞳の色、唇の色も1人1人それぞれ違いますが、それらの色味はイエローベース(略してイエベ)とブルーベース(略してブルベ)に分けることができます。
これは人間の色素の色味のことを指しているんですよ〜!
イエローベース(イエベ) | ブルーベース(ブルベ) | |
肌色 | 黄みがかった肌 | ピンクみがかった肌 |
髪、瞳、眉 | 茶色 | 黒 |
唇などに表れる血色 | オレンジよりのピンク | 紫よりのピンク |
パーソナルカラーでは明度をライト/ディープで分類
そして、肌色が同じような黄みがかった色でも、色黒の人もいれば色白の人もいるといったように、色素の明るさにも個人差があります。これを、色素が薄く明るいタイプ=ライトと、色素が濃いタイプ=ディープという2分類で考えます。
ライト | ディープ | |
肌色 | 色白〜普通 日焼けすると赤くなる | 普通〜色黒 日焼けすると黒くなる |
髪、瞳、眉 | 色味問わず、明るい | 色味問わず、暗い |
唇などに表れる血色 | 血色が透けてわかりやすい | 血色がわかりにくい |
パーソナルカラーでは彩度をヴィヴィッド/ソフトで分類
そして彩度は、鮮やか=ヴィヴィッド、鈍い=ソフトと2分類します。
ん?人の色素が鮮やかってどういうこと? って思いますよね。パーソナルカラーで人の色素の彩度を見るときには、実はその色自体の鮮やかさを見るのではなく、色素と色素のコントラスト(明暗差)を見たり、肌質・髪質で判断したりするんです。
ヴィヴィッド | ソフト | |
肌質・髪質 | 艶がある、しっとり | マット、さらさら |
色のコントラスト | 肌が白くて髪が真っ黒、白目が白くて瞳が真っ黒といったように明暗差が強い | 明暗差が弱い |
さあここまでで、色と同じように人間の持つ色素も三属性で分類できることがわかりましたね。そうすると、洋服やメイクの「色」と、人間の体についている「色」を同じ基準で語れるようになります。
そう。つまり、「色が似合う」という現象というのは、その人の体の持つの三属性と、身につける色の持っている色素の三属性に共通性が多い、ということなんです!
パーソナルカラーでの色の分類
イエベ/ブルベ
虹の色を輪っか上に並べたものを「色相環」と呼び、色彩学ではよく用いられます。
この色相環、色が徐々に変化していくのがわかりやすい図なんですが、例えば「緑」って私たちが呼びそうな色って・・・・・・
このピンクの点線で囲まれているあたりですよね。
ではこのあたりの「緑」を取り出してみると・・・・・・
黄色っぽい← →青っぽい
左に行くほど黄色が強い緑で、右にいくと青が強い緑なのがわかります。つまり、左にいくほどイエローベースの緑になり、右に行くほど、ブルーベースの緑になるということ。
同じように、黄、赤、紫、青どれもがイエローベース・ブルーベースの色を持っています。
ちなみにイエローベースはウォームとも呼ばれ、ブルーベースはクールとも呼ばれます。確かに、同じ緑でも、黄みが強い緑の方が温かみを感じ、青みが強い緑の方が冷たい印象に見えますよね。
ライト/ディープ
これは分かりやすいですよね、明るい色はライト、暗い色はディープです。
同じ赤でも、
左はライトタイプの赤、右はディープタイプの赤ということです。
ヴィヴィッド/ソフト
彩度は、人間の色素の場合は肌質・髪質とコントラストで分類するので少しわかりづらかったかもしれませんが、色の場合にはそのまま色の鮮やかさを指すのでわかりやすいでしょう。
同じ青ですが、左側は薄いグレーがたくさん混じっているソフトな青、右側は混じりけのないヴィヴィッドな青です。
さて、こんな風に三属性での分類を元に、パーソナルカラーシステムでは色を4つのグループに分けていきます。
パーソナルカラー診断の4シーズン分類
パーソナルカラーは、色相・明度・彩度に基づいて共通の要素がある色同士をグルーピングし、4つのタイプに分けたものです。これを4シーズン分類法と呼びます。
なぜ「4シーズン」かというと、タイプ名に四季の名前が付けられているから。色相、明度、彩度の特徴に基づいて分類した色は、それぞれの四季の自然の中に現れる色となるため、4シーズン分類法と呼ばれているのです。
スプリング(イエベ春)
パーソナルカラーの分類でいうと、色相=イエローベース、明度=ライト、彩度=ヴィヴィッドの色を集めたのがスプリングです。SNSなどでは #イエベ春と称されることが多いですね。
スプリングは、春に咲きほこるカラフルな花々やみずみずしい新緑を思わせる色、フルーツのようなイエローやオレンジ、澄んだグリーン系など、フレッシュで元気な色が集まっています。一見派手に感じるような色、鮮やかなできれいな色から成るグループです。
サマー (ブルベ夏)
パーソナルカラーの分類でいうと、色相=ブルーベース、明度=ライト、彩度=ソフトの色を集めたのがサマー。(ブルベ夏) ですね。
夏の強い日差しが海に反射して、白っぽくかすんだ浜辺の風景や、夏一歩手前の梅雨時のようなにじんだ雰囲気。白っぽくパウダリーな色やニュアンスのある中間色、クールでグレイッシュな色が集まっています。
オータム (イエベ秋)
パーソナルカラーの分類でいうと、色相=イエローベース、明度=ディープ、彩度=ソフトの色を集めたのがオータム(イエベ秋) です。
黄金色、深い赤、枯れ葉色、深みのあるアースカラーなど、秋の自然の中にあふれるような落ち着いたシックな色。くすんだ色、暖かみがあって落ち着いた大人っぽいカラーのグループです。
ウインター (ブルベ冬)
パーソナルカラーの分類でいうと、色相=ブルーベース、明度=ディープ、彩度=ヴィヴィッドの色を集めたのが ウインター(ブルベ冬) 。
純白のゲレンデに映える鮮やかなスキーウェアや、冴えた冬の空気の中に一際輝くネオンの色のイメージ。はっきりとしたドラマティックな色、辛口のシャープで華やかな色が集まっています。
それぞれの詳しい活用法やコーディネート事例は、
>>パーソナルカラーのタイプ別ファッションコーディネート
でご覧下さい!
ちなみに、この4シーズン分類法がパーソナルカラーの元祖分類法なのですが、日本ではこれをベースにあれこれアレンジされてしまっていて、タイプ名が変わっていたり、タイプ数が増えてしまっていたりするものが登場しています。
良質なパーソナルカラー診断サロンを見分ける方法の欄で、分類法の違いにも触れつつサロン選びのコツをまとめましたのでこちらもぜひご参考に!
パーソナルカラー診断 セルフチェックにチャレンジ!
ここまで読んだら、自分はどのタイプなのか、気になりますよね?
そこで、どのタイプか簡易チェックできるものをご用意しました!
あなたの肌・髪・瞳はどちらに近いですか?
問いの1〜8のどちらかをクリックして回答して下さい。
※自分のタイプの詳細をすぐ見たい人はパーソナルカラーのタイプ別ファッションコーディネートへ
タイプ別のファッションコーディネートについてすぐ知りたい方はこちら
パーソナルカラー診断の手順
自分のタイプがどのタイプなのか、セルフチェックできましたか?
しかしこれはあくまで簡易チェック。本来のパーソナルカラー診断はこんな流れで行います。
>>パーソナルカラー診断を受けられる場所とそれぞれのメリット/デメリット
を読んでみてくださいね!
パーソナルカラー診断の手順①ヒアリング
パーソナルカラー診断に入る前に、まずはヒアリング。色に関してお持ちの悩みだとか、よく着る色、好きな色や嫌いな色があるかなどをじっくり伺います。
私はここで、あなたがどんな言葉遣いで「色」を表現するのか確認して、できるだけ伝わりやすい言葉遣いを選んでこれ以降の説明を行うようにしています。
パーソナルカラー診断の手順②基礎知識の解説
パーソナルカラーとはなんぞや? をお伝えします。
ここのページに書いてある内容は最低限お伝えしつつ、ヒアリングでわかったお悩みやお困りごとにパーソナルカラーがどんな風に役立つのかを中心にお伝えします。
パーソナルカラー診断の手順③目視
続いて、あなたの肌色、髪色、瞳の色、眉やまつげの色、肌質・髪質を目視でチェック。肌色は重要な部分なので「肌色チェッカー」と呼ばれるものを利用して細かくチェックします。
実は上のセルフチェックは、この目視のときにプロの診断者がチェックする内容をお答え頂いたものなんですよ。
ただ、実際には目視でのチェックだけでは診断の正確性に限界があります。本来のパーソナルカラー診断では、目視の次の手順が本番なんです。
パーソナルカラー診断の手順④ドレープ診断
さていよいよ診断の本番。4シーズンごとの色布を顔の下にあて、鏡の中で顔色の変化を見ていきます。似合う色をあてたときとそうでないときの顔色の変化には、誰もが驚きます!
ここまでで、パーソナルカラータイプが4シーズンのうちどれなのかまでがわかります。
パーソナルカラー診断の手順⑤ベストカラー診断
続いて、最も似合う色である「ベストカラー」を診断。お客様のパーソナルカラータイプのシーズンの色布だけを多数当てていき、その中で最も似合う色を3〜4色セレクトします。
ただご要望やお悩みの内容によっては、このベストカラー診断がワーストカラー(最も似合わない色)の診断になることも。
パーソナルカラーのタイプを出すだけでなく一番似合う色までセレクトすることで、似合う色の傾向がより細かく分かります。ここまでやれば、8分類や16分類といった、本来のパーソナルカラー診断から派生した細かい分類の診断をやる必要はありません(8分類や16分類でわかることよりももっと細かな情報が得られるため)。
しかし、カラーサロンによってはドレープでタイプを診断するまでで終わってしまうところも多く、その場合には8分類や16分類のパーソナルカラー診断の方がより細かいことが分かったと感じられるかもしれません。汎用性の高い4分類の診断をしてくれて、かつ、ベストカラー診断まで細かくしてくれるサロンを選ぶのが最も得策と言えるでしょう。
パーソナルカラー診断の手順⑥アドバイス
最後に診断結果を改めてお伝えしつつ、冒頭のヒアリングで伺った悩みやお困り事の解決策を提案します。
私の診断の場合には、パーソナルカラーに加えて体型・顔の診断も行いますので、それらも総合して似合う服の選び方や好きな服の似合わせ方などをお伝えします。
パーソナルカラー診断でわかることとは?
さて、このような手法で行うパーソナルカラー診断ですが、その結果わかるのは自分に似合う色だけでしょうか? いえ、違うんです。実は、色以外にもおしゃれににとって非常に大事な情報が手に入るのが、パーソナルカラー診断のメリット。
しかし、だからといってパーソナルカラー診断だけでおしゃれの悩みがなんでも解決する! というわけではありません。
だからこそ、パーソナルカラー診断を受けることで何がわかって何はわからないのか、事前に正確に把握しておくべき。そうすれば、あなたにとってパーソナルカラー診断が本当に必要なのか、また、優先順位が高いのかを判断できるようになるはずです。
パーソナルカラー診断を受けると似合う色がわかる
まずは当たり前ですが、どんな色が似合うのかがわかります。
この「似合う色」というのは、明るい赤が似合うとか暗い青が似合うといった情報ももちろんですが、
「できるだけたくさんの色を使った方が似合う」
とか
「同系色でまとめた方が似合う」
といったような、似合う色の組み合わせ方までわかるのがパーソナルカラー診断の一番のメリットです。なぜなら、似合う組み合わせ方が分かっていれば、単体では似合わない色も組み合わせを工夫して似合わせることができるからです。
パーソナルカラータイプ別の似合う色の組み合わせ方については、
>>パーソナルカラーのタイプ別ファッションコーディネート
で詳しくお伝えします。
パーソナルカラー診断を受けると似合う質感までわかる
そして、実はパーソナルカラー診断で分かるのは、色以外にもう一つあります。それは似合う質感。もっと具体的に言うと似合う表面感が分かるんです。
人間の色素を色の三属性に置き換えた時、彩度は「肌質や髪質で判断する」とお伝えしましたよね?
▶参考:人間の色素を三属性で分類したのがパーソナルカラー
肌や髪に艶があるタイプは彩度が高い色が似合い、逆に肌や髪がマットな人は彩度が低い色が似合うということですが、実はこれ、その逆も言えることなんです。つまり、彩度が高い色が似合う人は艶のあるものが似合い、彩度が低い色が似合う人はマットな表面感のものが似合うということ。
これ、なんでかというと洋服やメイクではそのものに艶が加わると色が明るく鮮やかに見えるんですよね。
例えば以下の写真を見比べてもらいたいのですが、
両方とも同じような色ですが、左の方は艶があるため色がより鮮やかにはっきりとして見えませんか?
このことから、鮮やかな色が似合う人ほど、艶がある素材が得意ということになるんです。
パーソナルカラー診断ではわからない・解決できないこと
さて、万能に思えるパーソナルカラー診断ですが、これだけではわからないことももちろんあります。
1つは、似合う形(デザインやシルエット)。これはパーソナルカラー診断ではわかりません。なぜなら、パーソナルカラー診断では色や質感しか見ていないので、形の情報に関しては一切考慮されていないからです。
ですから、「明るくて柔らかいパステルカラーが似合うから、デザインもリボンやフリルなど女性らしいものが似合う!」と決めつけるのは失敗のもと。女性らしい印象の色が似合うことと、女性らしい印象のデザインが似合うということとはまた別の話です。
こんな風に、パーソナルカラー診断から似合う形まで決め付けようとする診断者には注意が必要です。
ちなみに、似合う形については、着る人の顔や体の形を分析すると導き出せます。詳しくは、
>>体型診断
>>顔パーツ診断
のページをご覧になってみてくださいね。
もう1つ、パーソナルカラー診断では分からないことがあります。それはその人の性格です。
外見を見るだけで、その人の性格がわかるなんてことあるはずがありませんよね? コワモテな男性が実は優しいとか、童顔だけどしっかりしてるとか、顔の印象と実際の性格が違うなんてことは枚挙に暇がありません。
色素だって同じこと。性格とはまったくリンクしていないんです。
似合う色によって深層心理がわかるといったようなことを謳っているサロンでは、例えば「パーソナルカラースプリングの人は明るくて元気」とか、「サマータイプの人は女性らしくて繊細」といったことを診断で伝えるようですが、これはあくまでそのタイプの色が与えがちなイメージの話。その人の性格の話ではありません。
しかし、どこかでそれが混同され誤った伝わり方をしてしまっているようです。どうかご注意を!
パーソナルカラーのタイプ別ファッションコーディネート
>>パーソナルカラー診断の4シーズン分類 の項でそれぞれのタイプの色の特徴についてはお伝えしましたが、ここで改めてパーソナルカラー診断の4タイプそれぞれのファッションコーディネートのコツをお伝えしていきましょう。
色だけにとらわれず組み合わせ方や素材セレクトのコツを頭に入れるのが、パーソナルカラー診断の結果を上手に活用する秘訣ですよ!
パーソナルカラースプリング(イエベ春)のファッションコーディネート法
スプリングタイプの方は、複数の色を使ったコーディネートが得意です。コーディネートでは、一般に3色までであればどんな色を合わせてもまとまると言われていますが、スプリングタイプの中の色でまとめれば、それ以上の数の色を使ってもまとまります。なるべく多くの色を使うようにしましょう。その際、柄物を活用すると色が取り入れやすくなります。
質感はキラキラと光るものが得意。素材であればサテンやラメ、エナメル、小さなビジューやカラービーズ、プラスティックなどが似合い、チープなものも安っぽく見えず、遊び心のあるおしゃれに見えるタイプです。
また、色だけでなく素材もいろいろな種類を組み合わせると、着こなしが洗練されて見えます。堅い素材と薄い素材、毛羽だった素材と光るフラットなど素材、分厚い素材と透ける素材・・・・・・などの質感MIXコーディネートが◎。
パーソナルカラースプリング(イエベ春)タイプが得意なコーディネートのイメージ
フレッシュ/にぎやか/元気/若々しい/かわいい/健康的/アクティブ/明るい
>>パーソナルカラー スプリング (イエベ春) に似合うスタイリング事例をもっと見る
パーソナルカラーサマー(ブルベ夏)のファッションコーディネート法
サマータイプの人は、色の明暗のコントラストが苦手であるという特徴があります。明るさがあまりに離れたアイテム同士を組み合わせると、そのコントラストにお顔の印象が負け、服が派手に浮いて見えたり、顔が暗く見えてしまったりする危険性があります。
ですから、サマータイプの色を使うことに加えて、その色同士の明るさができるだけ同じくらいの組み合わせになるようにしましょう。 特に、全体的に淡い色でまとめたコーディネートが得意です。
他のタイプが着たら地味に見えてしまうようなワントーンコーデでも、かえってシックでおしゃれに見えるのがサマータイプです。
質感はマットなものや起毛感のあるものが得意。素材であれば麻やスエード、チュールレース、クリアカラーの小粒ストーン、マットシルバーなどが似合います。素材にも統一感をもたせるとよいでしょう。
パーソナルカラーサマー(ブルベ夏)タイプが得意なコーディネートのイメージ
エレガント/上品/繊細/優しい/穏やか/爽やか
>>パーソナルカラーサマー (ブルベ夏) に似合うスタイリング事例をもっと見る
パーソナルカラーオータム(イエベ秋)のファッションコーディネート法
オータムタイプの人も彩度が低い色が似合うソフトグループに属するため、サマータイプ同様に色の明暗のコントラストが苦手です。同じぐらいの明るさの色を組み合わせるようにしましょう。ただしサマータイプとは逆に、全体的に深い色でまとめたコーディネートが得意です。
また、サマータイプは柄物はあまり得意ではないのですが、オータムタイプの場合には柄物もOK。特に大きめの柄が似合います。
質感はマットなものや起毛感のあるものが得意。サマーよりも重厚感・高級感のある素材が似合います。素材であれば麻やスエードはオータムも似合いますが、これに加えて、ツイード素材やウール素材、ファーなど。また、アンティークゴールドや琥珀天然石ウッドビーズ、レザーなどのアクセが得意です。
パーソナルカラーオータム(イエベ秋)タイプが得意なコーディネートのイメージ
知的/落ち着いた/シック/エスニック/クラシック/ヴィンテージ
>>パーソナルカラーオータム (イエベ秋) に似合うスタイリング事例をもっと見る
パーソナルカラーウインター (ブルベ冬)のファッションコーディネート法
ウインタータイプには鮮やかではっきりとした色が揃っていますが、組み合わせる時にはその色同士の明暗差を大きくつけたり、また、全く違う色相のものを組み合わせたりといったコントラストを付けたコーディネートをすると、特に似合います。明暗差をつけるなら、例えば真っ黒と真っ白のコーデやごく薄いペールブルーとダークネイビーの組み合わせ。色相差をつけるなら、ネオンイエローとパープルの組み合わせ、といった具合です。
質感は強く華やかに光るもの、フラットなものが得意。スプリングタイプが得意な光沢感は「キラキラ」といったイメージですが、ウインタータイプは、さらにその上の「ギラギラ」までいっても下品に見えず、十分着こなせます。素材であればレザーやサテン、大きなジュエリーやストーン、輝きの強いシルバーが似合います。
パーソナルカラーウインター(ブルベ冬)タイプが得意なコーディネートのイメージ
大胆な/凜々しい/堂々とした/アバンギャルド/色っぽい/きらびやか
>>パーソナルカラーウインター(ブルベ冬)に似合うスタイリング事例をもっと見る
パーソナルカラー診断の結果の活用法
ここまででパーソナルカラーへの理解はだいぶ深まったはず。ここからはパーソナルカラー診断をより上手に活用する方法をジャンル別にお伝えします。
パーソナルカラーをファッションに活かす
パーソナルカラー診断を受けてまず真っ先に考えるのが、ファッションへの活用でしょう。
自分のパーソナルカラーを知ることは、おしゃれに迷うことが少なくなるだけではなく、洋服選びの時短に大きく貢献するんです。
洋服のデザインや質感は、その商品にだいぶ近づかないと把握できませんが、色というのはかなり遠くからでも目に付きます。
アパレル業界では、店舗ディスプレイから
- 8〜4mの距離に入ったら色
- 4〜2mの距離ではデザイン
- 2〜1mの距離では素材
が目に入り、お店に入るかどうか、さらには購入するかどうかの決め手になると言われています。色はかなり遠くからでも判別できるということですね。
これを活用すれば、買い物に行ったときに「片っ端からショップに入って似合うものを探す」といった非効率なお買い物方法から脱出が叶います!
デパートやファッションビルで、フロアを歩き回りながらざっと置いてある商品の色だけを遠くから流し見して、似合うものがありそうなお店だけに入るのです。後はじっくりデザインや質感をチェックするだけ。
また、洋服をECサイトで買う時にも、色で絞り込みができるサイトって多いですよね? だから似合う色がわかっていると、全ての商品を見ることなく似合いそうな色のアイテムだけを絞り込んでチェックできるから本当に楽ですよ。
パーソナルカラーを知っている人は、ワードローブも最小限にできます。自分のパーソナルカラーだけでアイテムを揃えると、何をどう組み合わせても合うコーディネートになるので着まわし力が最強に。少ない枚数だけでコーディネートが成立するようになるんです。
決めるのが早すぎて担当者さんも若干引いてましたけどね・・・・・・
パーソナルカラーをヘアスタイルに活かす
パーソナルカラー診断ではわからない・解決できないことでお伝えした通り、パーソナルカラー診断では似合う形はわからないため、「ショートカットが似合うか」「前髪を作った方がいいか」といった、ヘアのデザインには活かせません。
しかし、パーソナルカラーから似合うヘアカラーと仕上げの質感はわかります。これらがわかるだけで、さほど似合っていない髪型でも似合っているように見せることが可能に!
スプリング (イエベ春) | ウインター (ブルベ冬) | サマー (ブルベ夏) | オータム (イエベ秋) | |
ヘアカラー | 明るいイエロー系ブラウン 明るいオレンジ系ブラウン ブロンド(金髪)も似合う | 深いレッド系ブラウン ダークブラック ブラックの上からパープルをのせて艶出しも◎ | レッド系ブラウン アッシュカラー全般 明るいブラック | 深いイエロー系ブラウン 深いオレンジ系ブラウン |
質感 | 艶出し、なでつけヘア ウエットスタイリング | マット、ドライ 空気感のあるスタイリング |
フォースタイルでは、パーソナルカラー診断の結果に基づいて提携ヘアサロンでヘアチェンジをするオプションサービスも。実際、洋服だけが似合う色になってもヘアカラーがあっていないと全体の完成度は落ちてしまうもの。髪型まで一緒に帰るとかなり垢抜ける! と人気のサービスです。
パーソナルカラーをメイクに活かす
パーソナルカラーを活かしてコスメを選んでいる人は非常に多くなってきました。それを受けて、コスメ雑誌や化粧品メーカーもイエベ向け/ブルベ向けといったように、パーソナルカラーの分類別に商品を企画したり、紹介したりすることも増えてきています。
そのため、いちいちたくさんのコスメをタッチアップ(試しづけ)しなくても、ある程度自分に似合いそうな商品を絞り込むことができるようになっています。
また、TwitterやInstagramのなどのSNSでは、#イエベ春 #ブルベ夏 #イエベ秋 #ブルベ冬 といったハッシュタグをつけて、それぞれのパーソナルカラータイプの人達が使って良かったコスメを投稿していますので、ハッシュタグ検索で自分に合った情報だけを取得できるように。コスメは洋服以上に自分との相性が重要なアイテムですので、自分と同じ外見要素を持った人の情報だけが検索できるのはとても便利ですね!
ただ、そんな風に投稿している人の中でもパーソナルカラーでのコスメ選びは色しか見てない人が多いようです。
質感にも意識を向けるとさらに似合うコスメが選べるようになりますので、ぜひお試しを。
パーソナルカラーをプロフィール写真撮影に活かす
スタイリストならではのパーソナルカラーの活用法としてはぜひお伝えしておきたいのは、プロフィール写真撮影の際の背景に活かすという方法!!
SNSのアイコンや、起業する際のプロフィール写真、婚活用・・・・・・などなど、自分の写真を撮影する時に「パーソナルカラーの知識を生かして選んだ似合う洋服を着て撮影する」という人はいても、撮影の際の背景にまでパーソナルカラーを生かすといったことにまで気がつく人は少ないものです。
写真うつりには着ている洋服だけでなく、背景も大きく影響します。いや、背景の方が重要なこともあるくらいです。洋服よりも背景の面積の方が広い場合、その背景が似合わない色・質感だと、似合わないものに囲まれて撮影することになるからです。
もちろん、写真を撮った後の加工で顔色を多少良く見せることは出来ますが、やはり加工はすればするほ不自然な印象になってしまうもの。最小限の補正で済ませられるように、撮影段階でできることはすべてやったほうがいいのです。
私のお客様の事例でいうと・・・・・・
このお客様はパーソナルカラーウインター(ブルベ冬)の女性です。
白のトップスにネイビーのミニスカートというウインタータイプに最適な明暗のコントラストのついたファッションコーディネートにしているだけでなく、背景に注目!金属の柱とガラスというクールに光る質感を背景にしています。
これだけのメタリックな質感は、洋服だけで取り入れることはとても難しく、もしアクセサリーなどでやろうとすればかなりゴージャスなスタイリングになってしまうため、写真の用途がかなり限られます。
こんな風に背景で足りない質感を補えば、写真のイメージや用途に悪影響を及ぼさない範囲で、被写体を最大限美しく引き立てることができるんです。
続いてこちらは、ハープ演奏者のお客様。パーソナルカラーはサマー(ブルベ夏)タイプです。
この方の場合には、絶対に一緒に写す必要があるハープがイエベの色である茶色という似合いづらい色だったため、普通の撮影以上に背景でカバーする必要がありました。
そこで、透け感のあるカーテンを映り込ませることで、サマータイプに似合う色・質感の写真内での面積を大きくしています。
こちらは、私の写真です。私はパーソナルカラー スプリング(イエベ春)。なのでできるだけたくさんの色数が入っていた方が似合うんですが、ブランディングの方向性として、あんまりカラフルな服は着ずに落ち着かせたいときもあります。
そこでこの写真では、背景にスプリングカラーのサテン生地を垂らして、色を加えています。
なかなか思うように揺れなくて大変でした。
が、努力の甲斐あって、後からの写真加工では出せない風合いが出せました!
こちらはパーソナルカラータイプスプリングが最も苦手とする「重厚感」のある印象に仕上げたプロフィール写真。
「重厚感」を与えるような色や素材が似合わないのはスプリング共通の悩み。そこで、服はカラフルにして暗く見えるのを防ぎつつ、背景はダークネイビーで落ち着かせました。
そしてさらに一工夫。その背景紙に光沢のあるビニールをかぶせてもらってふんわりと光るようにしました。このおかげで、ダークな背景でも私に似合う質感に!これはカメラマンさんのアイディアだったのですが、出したい質感がしっかり決まっていると、カメラマンさんと具体的に相談ができるので、撮影も捗ります。
また、写真撮影の際には背景だけでなく、写真の風合いも大事。ソフトフォーカスのふんわりした雰囲気の写真が良いのか、かちっとシャープで陰が出ているようなカッコイイ雰囲気が良いのか。
この風合いは、カメラマンや撮影スタジオ選びである程度決まってしまうって知っていましたか?
カメラマンにはそれぞれ得意な作風というものがあります。それに合わせて照明などの機材を揃えているため、本来の作風と違う雰囲気の写真を依頼しても、実現するのはなかなか難しいのです。つまり、撮影する前に自分に似合う風合いで写真を撮れるカメラマンを選べたかで、写真が良いものに仕上がるかどうか、ほぼ決まってしまうと言っても過言ではありません。
ざっくり言うと、パーソナルカラースプリングとウインターは、ストロボを炊いて鮮やかにはっきり写す風合いが似合いますが、パーソナルカラーサマーとオータムは、自然光のみで少しぼかして撮った方が似合いやすいです。
加工に頼らずとも写真のクオリティがぐっと上がるので喜ばれています!
パーソナルカラー診断の受け方
ここまで読んできたあなたは、パーソナルカラー診断への興味がかなり湧いているのでは? そんなあなたがいざ診断を受けようと思ったとき、今はかなり多くの選択肢があって迷ってしまうくらいかも。
それぞれのメリット・デメリットを把握して、自分にとって最適な方法や場所を選びたいですよね。
パーソナルカラー診断だけ受ける?それとも他の診断も一緒に受ける?
パーソナルカラー診断を受けようとするとき、まず考えて欲しいのは、カラー診断だけを受けるか、それとも他の診断も一緒に受けるのか、ということ。
というのも、パーソナルカラー診断ではわからない・解決できないことでお伝えした通り、パーソナルカラー診断でわかるのは似合う色だけだからです。
以下の図を見てみて下さい。
これは洋服の持つ3つの要素を表しています。自分に似合う服を選ぶためには、色だけでなく、似合う質感と似合う形についても知る必要がある、ということがこの図からはわかります。
この3つの要素のうち、1つに似合わないものが含まれている程度であれば全体として「似合う」という印象はキープできます。しかし、2つに似合わないものが含まれると他者からは「似合っていない」という風に見えます。
つまり、色だけ似合っていても、質感と形が似合っていなかったら、おしゃれな見た目にはならないのです。
確かにパーソナルカラーでは似合う色だけでなく似合う質感もわかるのですが、それは質感の中でも「表面感」というごく一部の質感だけのこと。それ以外にも質感は多数あるため、やはりパーソナルカラー診断だけで似合う服の条件を完璧に知ろうとするのは難しいのです。
以上のことを踏まえた上で、まずパーソナルカラー診断だけを受けるのか、もしくは体型診断や顔パーツ診断のように、色以外の似合う要素も知ることが出来る診断まで一緒に受けるのかを決めましょう。それによって、行くべき場所が変わってきます。
パーソナルカラー診断を受けられる場所とそれぞれのメリット/デメリット
パーソナルカラー診断の認知度が上がるにつれて、受けられる場所はどんどん増えてきています。具体的には以下のような選択肢となっています。
WEBやアプリ、本での自己診断
パーソナルカラーについて知りたいと思ったとき、まずはセルフチェックを試してみるという人が多いようです。うちのサロンに診断を受けに来るお客様も「自分でやってみたときはオータムだったんですけど・・・・・・」と自己申告して下さる方が増えています。
例えばこのページでもこちらにご用意しているような、WEB上での診断ツール。最近ではコスメブランドなどが写真から診断するWEBコンテンツやアプリを作ったりもしています。また、昔ながらの雑誌や本の紙面に載っているチェックリストもまだまだありますね。
WEBやアプリ、本での自己診断のメリット:
なんといっても、一番のメリットは安価なことです。0円のものがほとんどで、お金がかかったとしても本代程度。また、どこかに出かける必要がなく、人に合わなくても結果がわかるという点をメリットに感じる人もいるでしょう。
WEBやアプリ、本での自己診断のデメリット:
パーソナルカラーの自己診断の一番のデメリットは、やはり精度がそれほど高くないこと、まちまちであることでしょう。
当たるかどうかはそのセルフチェックの作り方にもよりますが、それ以上に個人差が大。普段から自分の肌色や髪色と他の人との違いをよく見ている人や、そもそも色素のタイプがわかりやすい人(複数のタイプがミックスされていない、など)であればセルフチェックでもかなり高い確率で自分のパーソナルカラータイプを導き出すことができます。
しかしそうではない人は、本当のタイプとは全く違う結果が出てしまうことも。
また、セルフチェックではほとんどの場合、最も似合うパーソナルカラータイプしかわからず、似合う順番や、そのパーソナルカラータイプの中でも特にどんな色が似合うのかまではわかりません。このあたりの情報がないと、意外と生活の中で活用するのは難しいのです。
これらのメリットとデメリットを勘案すると、やはり自己診断は、参考程度にしておくのが無難でしょう。
パーソナルカラー診断専門サロン
パーソナルカラー診断だけを専門に行っているサロンです。20年位前までは、今のように体型診断や顔パーツ診断などが世の中にありませんでしたので、パーソナルカラーはこうした専門サロンで診断することがほとんどでした。
これはあくまで私の肌感覚なんですが、関東よりも関西、特に大阪近郊にはまだパーソナルカラーだけを診断しているサロンが多い印象です。関東ではもう他の診断も一緒にやっているサロンの方が多くなってきました。
パーソナルカラー診断専門サロンで受けるメリット:
パーソナルカラー診断だけを単体で受けられるため、他の診断もセットになってしまっているサロンに比べれば、お手軽な価格で受けられます。また、パーソナルカラー単体サロンだと、グループ割引があるサロンも多く、友達や家族で連れ立っていけばもっと高コスパに。
長年やっているサロンであれば診断実績が多いため、診断技術も安心できます。ただしカラー専門サロンとはいえ全部で診断技術が高いわけではありませんので、ブログなどで実績を確認すると良いでしょう。
カラー専門サロンは「狭く深く」なサロンなので、パーソナルカラーに関することであればファッションからヘア、メイクまでトータルで相談できるところがほとんどです。とにかくパーソナルカラーのことだけ、あれこれ聞きたい! というときには良い選択です。
パーソナルカラー診断専門サロンで受けるデメリット:
当然ですが、パーソナルカラーの診断しかしてもらえない。これに尽きます。
>>パーソナルカラー診断でわかることとは? で書いたように、パーソナルカラー診断でわかるのは似合う色と一部の質感だけです。なので、パーソナルカラー診断の目的が似合う服やコスメを知りたいということであったときに、これだけでは不足に感じることが多いと思います。
また、服の組み合わせ方やメイクの仕方などのハウツーに関してもプロではないことが多いため、質問をしても満足いく答えが返ってこなかったり、期待しているような詳しいアドバイスがもらえなかったりするかもしれません。
パーソナルスタイリストやイメージコンサルタントのサロン
私のようなファッションコーディネート全般を一般のお客様にアドバイスする「パーソナルスタイリスト」や、印象作り全般をアドバイスする「イメージコンサルタント」のサロンでも、パーソナルカラー診断を提供しているところがほとんどです。
ただ、雑誌スタイリスト出身者の中には、パーソナルカラー診断のような「その人に似合うかどうか」を基準に服をスタイリング手法を嫌い、スタイリスト自身のセンスだけでスタイリングすることをポリシーとしている人も多くいます。そういったスタイリストたちのサロンでは一切の診断は受けられません。必ずメニューをしっかりと確認するようにしましょう。
パーソナルスタイリストやイメージコンサルタントのサロンで受けるメリット:
パーソナルカラー診断以外のサービスも合わせて受けられるのが最大のメリットです。それは、カラー診断以外に体型診断や顔パーツ診断など、複数の診断を受けて総合的に似合う服やメイクがわかるといったこともそうですし、パーソナルカラー診断の結果を元にお買い物同行で似合う服やコスメを選ぶところまでやってもらえる、といったところも大きなメリットでしょう。
診断だけだと、結局自分の困りごとが直接解決されないまま終わってしまうということもあります。しかし、パーソナルスタイリストサロンであれば、「服が選べなくて困っている」という困りごとを、カラー診断に続いてお買い物同行で具体的に解決できる、というのがよいところ。
あとで自分で動かなくても、サービス時間内に具体的に悩みの解消が叶う、ということは時間や手間の節約にもつながりますね。
パーソナルスタイリストやイメージコンサルタントのサロンで受けるデメリット:
パーソナルカラー診断単体のサロンに比べるとサービス内容が増えるため、値段は高くなりがちです。また、パーソナルスタイリストがこのところかなり増えているので、そもそも誰が良いのか選ぶのが大変! という問題も。
これに関しては >>良質なパーソナルカラー診断サロンを見分ける方法 で選び方のコツをまとめてみましたので、参考にしてみて下さいね。
デパートやコスメカウンターなど商業施設のサービス
パーソナルカラー診断の人気が高まるにつれ、百貨店やコスメのカウンターなどで、集客目的でパーソナルカラー診断サービスを設けるところが増えてきました。
デパートやコスメカウンターなど商業施設で受けるメリット:
料金面では、自己診断に匹敵するくらい安価に抑えることも可能です。集客目的なので、パーソナルカラー診断自体はタダで提供しているところもあるくらいだからです。また、そこから商品販売につなげられるようサービス設計されているところがほとんどなので、診断を受けてすぐにオススメ商品まで教えてもらえるというのも、元々何かを買おうと思っている人にとっては大きなメリットでしょう。
デパートやコスメカウンターなど商業施設で受けるデメリット:
パーソナルカラー診断の結果に基づいて商品のセールスを受けがち、ということは、診断を受ける人の状況によってデメリットにもなります。商品を買うつもりはないけど診断だけ受けたい・・・・・・という人にとってはちょっと気まずいサービスになるかも知れませんし、セールスを断るという心理的負担がかかります。
また、デパートやコスメカウンターでの診断は、その社員が診断法の研修を受けて実施しているケースが多いのですが、その研修が短期間であることが多く、その場合には診断スキルに若干の不安があります。
でもなかなかそうはならないんですよね・・・・・・
無料もしくは非常に低価格のサービスであるが故に、パーソナルカラータイプの似合う順位まで詳しく見てもらったり、ベストカラー診断までしてもらったりといった詳しい診断を受けることもほぼ不可能です。
パーソナルカラー診断者が出張する各種イベント
同じ商業施設でも、期間限定で外部からパーソナルカラー診断ができるアナリストやスタイリストを呼んで診断イベントを開催することがあります。
また、商業施設以外でも、結婚式場のブライダルフェアや住宅展示場、自動車販売店などで、集客のためのイベントとしてパーソナルカラー診断が提供されることも多くなっています。
パーソナルカラー診断者が出張するイベントで受けるメリット:
これも集客目的のパーソナルカラー診断なので、価格は無料であるケースがほとんど。診断者のギャラは主催者が負担しています。
また、イベント内での実施ということで1人でも多くのお客様を診断したいということから、短時間での診断であることが多く、サクッと終わるのも時間がない人にとっては魅力です。「パーソナルカラー診断がどんなものなのか、とりあえず体験してみたい」という人にとってはうってつけです。
パーソナルカラー診断者が出張するイベントで受けるデメリット:
まず、そのイベントを見つけるのが難しいこと。チラシなどでの告知になることが多く、偶然出会って受けた、という人がほとんどでしょう。受けたいと思ったときに受けられるようなものではありません。
また、イベントの場合にもスキルが高い診断者や実績の多い診断者に出会えるケースは稀、と考えた方がよいでしょう。
このご時世、このようなイベントでたくさん予算がある!というところは少ないもの。むしろ、「診断する機会を与えてあげるから無料で来て下さい」なんていう驚きの依頼もあるくらいです・・・・・・。
そういった仕事を請けるのは、やはり実績が少なくて一つでも現場実践を積みたい診断者ばかり。必然的に高いスキルでの診断を受けられる可能性は少なくなる、というわけです。
幸運にも診断スキルが高い診断者に当たったとしても、イベント内での「短時間」という制限があります。そうなるとどうしても一番似合うパーソナルカラータイプだけを見極めるクイック診断にならざるを得ません。また、あくまで来場者へのサービスという位置づけでの診断ですので、お客様を喜ばせることがメイン。つまり、「耳が痛くても正直なアドバイスを聞きたい」といった願望を満たすのは難しいでしょう。
良質なパーソナルカラー診断サロンを見分ける方法
ここまで読んで、もしあなたが「よし!サロンでパーソナルカラー診断を受けよう!」と決めたとしても、そこからがまた大変。なにせ、そういった人たちがやっているパーソナルカラー診断のサービスだけでもたくさんあるからです。
もしあなたが東京や大阪などの大都市圏以外に住んでいるとすれば、「まずは近くの人を」と決めれば、選択肢は狭まるので選ぶのは簡単になるかも。
でも、パーソナルカラーは基本的には一生変わらないもの。つまり、一生モノの知識を仕入れに行くのです。それを「近いから」だけで決めるのも、ちょっと不安ではないですか? 少し交通費を払ってでも、遠い場所にいる診断者の方が、あなたにとって良いパーソナルカラー診断を提供してくれるかも知れないわけですし・・・・・・。
これだけ選択肢があるにも関わらず、なかなかしっくり来るカラーサロンが見つからない診断ジプシーも増えていますし、あなたがそうならないように、良質なサロンを見極める秘訣を、こっそりお教えしますね!
パーソナルカラー診断の「腕」を知りたいなら、資格名より診断実績を重視すべし!
パーソナルカラー診断は様々なスクールで学ぶことができます。資格も現状統一されておらず、複数の資格団体が存在していますし、そもそも国家資格ではないため、実は資格は不要。
さらに、国家資格ではないということは、資格を取るまでのカリキュラムや必須スキルも統一されていないということ。驚くべき事に、ほぼ通信教育のみで取れてしまう資格まであるくらいです・・・・・・。
ですから、「この人は資格をたくさん持っているから安心!」とは考えない方がよいでしょう。それよりも、どれくらいの人数を診断してきたか、しっかりとした実績があるかどうかを見た方が◎。単純にパーソナルカラー診断のサービスの提供を始めて何年か、で比較するのが一番簡単ですが、それ以外にもブログやSNSなどから、どれくらいの人数診断しているのかは何となく推測できると思います。
ちなみに、「予約が取りにくい=パーソナルカラー診断のスキルが高い」とは思わない方が良いです・・・・・・。というのも、「そもそも予約可能な日数自体が極端に少ない」というケースも多いからです。パーソナルカラー診断の仕事を副業でやっている人も多いので、そうすると予約可能日は月にせいぜい数日。それだけしかないからすぐ埋まってしまう、というわけです。
副業だと皆スキルが低いというわけでは決してありません。しかし、月に数日しか診断していないとなると、長年やっていたとしても診断してきた人数はさほど多くはないでしょう。期待していたほど実績があるわけではない、というケースもあることに注意が必要です。
また、芸能人など有名人を診断していることも、技術の高さに繋がるわけではありません。他の多くのサロンと同様に、有名人の場合には診断料を無料にしたり、逆に広告費としてお金を払って診断を受けてもらっている、「実は広告」というケースもあるからです。
パーソナルカラーの誤診を生む、基準以下の照明を使うサロンは避けるべし!
パーソナルカラー診断の精度を上げるのに、診断者自体の「腕」ももちろん大事なんですが、腕がいくら良くても環境が悪いと、やっぱり誤診は増えてしまいます。
その理由は、色が見える仕組みを知っていると理解できます。
上図で表したように、私たちが「色」と感じているのは、物体から跳ね返ってくる光です。
その物体に当たる光自体に色がついていると、跳ね返ってくる光が純粋に物体の色情報だけを含んだものではないため、色が違ってみえてしまうのです。
身近な例で言うと、真っ白い蛍光灯の下で見る服の色と、黄色い白熱灯の明かりの下で見る服の色は、違ってみえますよね? お店の照明に色がついていて、洋服を買って家で開けてみたら思っていた色と違ってびっくり!って経験がある人も多いはずです。
パーソナルカラー診断ではわずかな色の見え方の違いが結果を左右してしまうことがあります。ですから普段の生活の中で色を見るとき以上に、繊細な照明管理が必要になるのです。
具体的には、太陽光と同じ色の照明で必要十分な量を照らすことと、とされています。どういう色の照明でどれくらいの光の量が必要なのか、具体的に数字での基準が存在します。しかしその照明の基準は、家庭用の普通の照明では満たせない基準なのです。
ですから、普通のマンションで、普通の照明だけでやっているサロンだと、誤診の危険性があるということ。ましてや、商業施設やイベント会場などでの明るさにムラがある場所や照明の色が太陽光とは違う場所などでは、正確に診断することはほぼ不可能です。
そこで、うちのサロンはというと、太陽光がしっかり入る窓の大きい物件を選んでいます。そこへさらに、曇りや雨の日に備えて、基準を満たした光を出せる補助光を準備しています。サロン以外の場所でパーソナルカラー診断を行うときには、基準を満たした照明を持っていきます。
照明のことまでは大抵のパーソナルカラーサロンWEBサイトでは書かれていません。気になったらぜひ問合せしてみてください。照明の重要性を知っている診断者なら、上記のような回答が返ってくるはずです。
パーソナルカラー診断のアドバイス力は文章力で測るべし!
パーソナルカラー診断のスキルが同じ2人がいたとして、よりお客様から高い満足度を得るのは、パーソナルカラーについてやその診断結果についての説明が上手い人です。
このページでもここまでの超・長文!(笑)でパーソナルカラーのあれこれをお伝えしていますが、これくらい書かなければ、パーソナルカラーの知識が全くない人が、生活で活用できるまでにはなれません。
パーソナルカラーは、色彩学を知らない人でも似合う色が使えるように開発されたもの。色彩学を全部学ばなくてもよいように作られているとはいえ、やはりそのシステムにはある程度の複雑さを持っています。ですから、いくら診断結果が間違っていなくても、診断者のその説明がわかりづらくしっかり理解できなければ、せっかくパーソナルカラー診断を受けてもその後自分で活用することが難しくなってしまいます。
では、説明が上手かどうかをどこで判断すればよいでしょうか? それは文章力です。
ブログやSNSでその診断者が発信している様々な情報を事前に見てみましょう。
伝えたいことが伝わってくれば、まずはよいでしょう。長文なのにそう感じなかったくらい読みやすかったらなお良し。難しい内容であるにも関わらずすんなり理解できた!と感じられるなら最高です。
しっかり事前にチェックしておきましょう。
パーソナルカラー診断の結果の全順位を教えてくれるところを選ぶべし!
パーソナルカラー診断の結果は、ここでお伝えした基本の4シーズン法だと4タイプにわかれるわけですが、1位〜4位まで順位をつけることが可能です。一番似合うタイプ、つまり1位しか教えてくれないところも多いようなのですが、せっかくカラー診断を受けるなら、ぜひ全順位教えてくれるところを選んで下さい。
というのも、パーソナルカラー診断の結果は、誰もが1位・2位・3位・4位と均等に似合わなくなっていくわけではありません。1位と2位のカラーの見え方にほとんど差がなく両方とも似合うという人もいれば、1位だけダントツで似合って、2位〜4位は全部結構顔色悪く見えるよね・・・・・・という人も。そこまでの細かい情報を教えてもらわないといざ実生活での活用をするときに不便なんです。
例えば、診断を受けて自分のパーソナルカラーがスプリングだとわかったとしましょう。そのあと行ったショップで、気になるピンクのカットソーを見つけました。明るいピンクなんだけど、でもちょっと青みが強い気もする。
と悩んだとき。
2位のサマーの色を着てもさほど顔色は悪くなりませんから、とにかく「明るい色を選ぶ」と覚えるとよいですね
といった具合に、細かく教えてもらっていたならば、
とすぐに決められます。
逆に。
圧倒的にスプリングの方が似合いますが、ブルベの色を身につけたときに顔色が暗く見える変化がかなり大きいから気をつけて!
と言われていたら、
とか
などなど、効果的なアクションを取れるはずです。
「全順位を聞いてしまうと情報量が多すぎて活用できなそうだし、1つに絞り込んで欲しい!」という人は、なおさら全順位の診断をできるスキルのあるサロンを選んでおきましょう。あなたに似合う色の特徴の全容をつかめるからこそ、「色選び、これだけは守って!」という一番大事なポイントにだけ絞り込んで伝えられるのです。
ちなみに、1番似合うタイプの色のことをファーストシーズンもしくはベストカラー、2番目に似合う色のことをセカンドシーズン、と呼びます。少なくともセカンドシーズンまでは診断してくれるサロンを選びたいところですね。
なお、全順位をつけてくれるサロンを選べば、パーソナルカラー分類は4分類で十分です。分類っていうのは、傾向を掴むためにあるものですから、極力大まかな方が理解しやすいです。まず4分類で大まかな傾向を知り、その上で自分に似合う色の傾向を細かく説明してくれるサロンを選ぶのが、似合う色の傾向と詳細、両方をより良く理解できる最もよい方法です。
分類数が多くなると、「大局的に理解することも難しく、かといって細やかに理解するには情報が足りない」という中途半端な状態になりかねませんので注意して下さいね。
同じ色ばかり着ているパーソナルカラー診断者には注意すべし!
冒頭にも書きましたが、時々お客様から驚きの話を聞くことがあります。それは、
「前に行ったサロンでは、『オレンジが似合うからとにかくオレンジだけ着ていなさい』と言われました」
とか、
「パーソナルカラーの結果からいくと黒は似合わない色だったんだけど、『それでも好きだから着たい』と言ったら、『自分の印象が悪くなるのになぜ着るのか。絶対ダメ』と言われて・・・・・・」
などなど。
ある商業施設のトークショーに伺ったときには、商業施設の担当者さんに「以前パーソナルカラー診断イベントをやったときに、お客様に『そんなカットソー買って!似合わない色なのに!』と言ってしまった人がいて、すごいクレームになりました」なんて恐ろしい出来事を聞いたことも。
パーソナルカラー診断を生業にしている人の中には、確かに「似合う色至上主義」な人が多いのは事実です。
でもね、似合っていればおしゃれに見える、ってわけではないのです。「似合う」はおしゃれな印象への必要条件ではあるけど、十分条件ではない。
つまり、おしゃれな印象を作るためには「似合う」だけじゃダメで、他にもいくつか必要な要因があるって事です。それは例えば、TPOとか、トレンドとか。
で。
パーソナルカラー診断を受けたいと思っている人って、「印象をよく見せたい」「おしゃれに見られたい」「おしゃれを楽しみたい」から似合う色を知りたいんですよね。だったら、似合う色だけに固執するのは危険です。
「似合う色はここからここの範囲で、で、この中で今年のトレンドカラーはこれとこれだから積極的に使おう」
とか
「このトレンドカラーはパーソナルカラー外の色だけど、こうしたら似合うように見えるよ」
とか
「ウインタータイプで原色も似合うけど、今の職場じゃ着づらいだろうから2位のサマーの色を活用するといいよね」
といったアドバイスをしてくれる診断者を選ぶべきなんです。
でもそれをどこで見極める? その良い方法が、その診断者自身が着ている服をチェックする、です。
「似合う色至上主義」な診断者は、大抵いつも同じような色を同じような組み合わせで着ています。どこに行くにもそれ。
そしてそのファッションが、あなたから見ておしゃれに見えないのなら・・・・・・。悪いことは言わない。そこでは診断を受けない方がいいです。どんなに、WEBサイトの文章がわかりやすくても、です。
パーソナルカラー診断の診断技術より、○○の時間の長さをチェックすべし!
パーソナルカラー診断では、目的に合わせた診断と解説が何より大切。「好きな色の似合わせ方が知りたい!嫌いな色は例え似合っていても着たくない!」と思っている人に、嫌いな色だけど似合う色の活用法を一生懸命お伝えしても意味がないわけです。
となると、大事なのはお客様の目的を把握すること、ということになります。これに欠かせないのがカウンセリングです。パーソナルカラー診断に入る前に、十分な時間を取って、お客様の目的や今の悩み、お困りごとや現状把握をしているかどうか。このカウンセリングがしっかり行われていれば、パーソナルカラー診断後に得られるアドバイスはあなたにとって有益なものばかりになるでしょう。
では、カウンセリングをしっかりしてくれるサロンなのか見極める方法は? それは、サービス時間をチェックすることです。
診断歴12年の私でさえ、お客様のカウンセリングをしっかりしてから診断し、アドバイスをするというこちらで書いた流れをきちんとやろうと思ったら、少なくとも1時間半は必要です。もしそのあとにメイクなど、その場でできる施術を行うなら、最低3時間。これがカウンセリング時間込みのサービス時間の目安です。ほとんどのカラーサロンで、料金とともに所要時間が書かれているはずですので、これは事前に確認しやすいはず!
パーソナルカラー診断についてまとめ
パーソナルカラーは、ファッションやヘアメイクなど、あなたの装いの悩みを解決してくれる可能性があり、さらには「自分の個性を活かしたおしゃれをする」という難しそうなことがわかりやすく学べるという、とても便利なシステムです。
しかしだからこそ奥が深く、パーソナルカラーとの出会い方によっては誤解や偏見を持ってしまう危険性もあるものです。
この記事を通じて正しい知識を身につけ、あなたの色でのおしゃれが、より充実したものになればこれほど嬉しいことはありません。
そしてもし、この記事を書いた私のところでパーソナルカラー診断を受けたい・学びたい!と思ってもらえたのなら、もっともっと嬉しい!
そんなあなたは、ぜひ以下の方法をチェックしてみて下さい。
フォースタイルでパーソナルカラー診断を受けたい方へ
現在、パーソナルカラー診断だけのサービスは提供していません。それは、 >>パーソナルカラー診断ではわからない・解決できないこと にも書いたように、色はおしゃれに必要な三要素のうちの1つにしかすぎないため、カラー診断だけではできるアドバイスが限られてしまうと考えているからです。
なので、現状はパッケージになった以下のいずれかのサービスの中で、パーソナルカラー診断を受けて頂くことになります。
パーソナルスタイリングプラン
パーソナルカラー診断はもちろん、体型診断、顔パーツ診断、服装心理診断も受けられるので、似合う洋服の基準がすべてわかります。
さらに、その結果に基づいたお買い物同行と、診断結果やお薦めコーデをまとめたコーディネートブック作成までがセットになったフルコース! 実際にショップに行って、似合うものを選び取る練習ができます。
あらゆるファッションのお悩みに対応できる一番人気のサービスです。
ワードローブチェックプラン
パーソナルスタイリングプラン同様、パーソナルカラー診断、体型診断、顔パーツ診断、服装心理診断を受けられます。
そしてこのプランでは、その後にお買い物同行ではなくお持ちのワードローブをチェックします。手持ちの服の着こなし方や、買い足すべきアイテム・処分すべきアイテムを知りたい方にお薦めです。
セルフコーディネートレッスン
集団でのレッスン形式で、似合う服選びを学ぶレッスンです。
パーソナルカラー診断、体型診断、顔パーツ診断、服装心理診断を受けながらその結果と活用方法を学ぶ全4回のレッスンです。集団ではありますが、ドレープを使った正式なパーソナルカラー診断を受けられます。もちろん全順位までしっかり診断!
他のパーソナルカラータイプの人と自分の肌質・髪質を比べることでパーソナルカラー別の違いへの理解が深まるのも、レッスン形式の大きなメリットです。
フォースタイルでパーソナルカラー診断を学びたい方へ
パーソナルカラー診断を受ける側でなく、診断をする側になりたいというあなたは、私が代表講師を務めるfor*styleパーソナルスタイリストスクール(FPSS)のWEBサイトをぜひご覧下さい。
「100人は診断しなければパーソナルカラー診断ができるようにはならない」という指導をしていうスクールが多い中、FPSSは理論に基づいた指導で、10人前後診断をすれば、ほぼ全員がプロレベルの診断スキルに達することができています。
たくさんの経験を積まなくても、診断のときにどこを見るか、どういう現象を捉えるかをしっかり理解できていれば、診断スキルは上げられます。
12年の実践経験に基づく、現場で即使えるパーソナルカラー診断技術を身につけたい方はぜひお越し下さい。
for*styleパーソナルスタイリストスクールの詳細はこちら