なぜおしゃれが上手くいかない?服装心理学の専門家が教える「五感」で変わる服選びのコツ

「服の買い物、失敗した!」と感じる原因は意外なところにあるかも・・・・・・

こんにちは! パーソナルスタイリスト・公認心理師の久野梨沙(@RisaHisano)です。

冬のセール中ですね!いろいろ お買い物した方も多いのではないでしょうか。

 最近「可愛い!」と思って買った服、実際に着てみてどうでしたか?

 

特にこの時期、新規のパーソナルスタイリングのお客様からよく聞く声があります。

「店頭で見たときは素敵だと思ったのに、家で着てみたら全然違和感があって…」
「みんなが絶賛しているアイテムを買ってみたけど、私には似合わなくて」
「着心地重視で選んだら『おばさんっぽい』って言われてしまって…」

あなたにも、こんなふうに、「いいと思って買った 服がいまいちだった」経験、1度や2度はあるんじゃないでしょうか?

記憶や考え方に大きく影響を与える、「知覚の癖」

実は、このような失敗には意外な原因があります。

それは私たち一人一人が持っている「知覚の癖」。

人は誰でも五感を使って外界を認識していますが、その使い方や感じ方には大きな個人差があります。

例えば、花火大会に行ったときの思い出 を例にとって考えてみましょう。人によって印象に残るポイントが全く異なるものなんです。

ある人は「色鮮やかな花火の映像が今でも鮮明に思い出せる」と言うでしょう。
でもまた別の人は「花火の音と、その時流れていた音楽が忘れられない」と。
さらに中には「屋台の香ばしい匂いが一番印象に残っている」という人もいるかもしれません。 こうした「記憶の残り方」は、その人それぞれの五感の使い方=知覚の癖によって大きく変わってくるんです。

ファッションにも「知覚の癖」は表れます

この知覚の違いは、ファッションの好みや選び方にも大きく影響しているのです。

服装心理学では、特にファッションに影響を与える知覚の特徴を3つのタイプに分類しています。

第一に、視覚優位の「見た目の美しさを重視するタイプ」。このタイプの方は、着心地が少々悪くても、見た目が素敵なら OK という傾向があります。店頭で一目惚れして購入することも多く、まさに「目で選ぶ」というスタイルです。

第二に、聴覚言語情報を重視する「周りの評判や機能性を重視するタイプ」。着る前にしっかりと口コミをチェックし、機能性や価格についての情報を集めてから購入を決める傾向があります。服の良さを「言葉」で理解することを大切にします。

第三に、体感覚優位の「着心地や肌触りを重視するタイプ」。少しでもチクチクした素材だと気になって着ていられない、という方です。まさに「体で感じる」情報を最も重視して服を選びます。

この3つのタイプ、先ほどの花火大会の例でいえば、それぞれ「色鮮やかな花火の映像」「花火の音や歓声」「蒸し暑い空気感」を最も強く記憶に残すタイプに対応しているのです。

この「ファッション知覚タイプ」を知ることで、おしゃれの失敗を防げます

例えば、着心地重視タイプの方が「見た目重視」で服を選ぼうとすると、どうしても違和感を感じてしまいます。逆に、見た目重視の方が着心地だけで選んでしまうと、自分の求めるスタイルと異なってしまうことも。

これは決して「おしゃれセンスがない」というわけではありません。単に、自分の「知覚タイプ」に合っていない選び方をしているだけかもしれないのです。

まずは自分の「知覚タイプ」を知ることから

ではどうすれば自分の知覚タイプがわかるのでしょうか。

実は、日々の些細な行動の中にヒントが隠れています。例えば洋服を購入するとき、まず何を確認しますか? タグの素材表示でしょうか、それとも鏡の前での見た目でしょうか。

また、お気に入りの服について誰かに話すとき、どんな言葉で表現しますか? 「着心地が良くて」「スタイルよく見えて」「評判のいい」など、使う言葉にも特徴が表れます。

おしゃれは、自分を知ることから始まります

このように、おしゃれが上手くいかない原因は、必ずしもセンスや体型にあるわけではありません。自分の知覚タイプを理解し、それに合った選び方をすることで、ぐっとおしゃれが楽になることもあるのです。私が主宰するnoteメンバーシップ「服装心理lab.」では、この知覚タイプの詳しい診断方法や、タイプ別のおしゃれテクニックを、より具体的にお伝えしています。ぜひ一度のぞいてみてくださいね。

あなたがもし買い物の失敗から「おしゃれは難しい」と感じてしまっているのであれば、それはおしゃれに関する自己理解と、ちょっとしたファッションのコツを知らないだけ。服装心理lab.ではそんなコツがどんどん手に入るし、みんなで実践しながら自信も積み重ねていけます。

ぜひ一緒に取り組んでいきましょう!