【久野監修】50代からの心に寄り添うワンピース|服装心理学が導く自分らしさの発見

こんにちは。パーソナルスタイリストで公認心理師の久野梨沙です。

今日は大事なご報告があります。

なんと、フェリシモさんとコラボした商品が発売されました〜🎉

洋服って、ぱっと見の素敵さももちろん大事なこと。でも、服作りの裏側を知ることで、より愛着が湧き、見方が変わってくるんです。今回の商品はそんな「裏側」も含めて楽しんでいただきたい。どんな思いを込めて作ったのか、お伝えしていきます。

「私たち世代が着たい服」から始まった企画

今回の商品企画監修の依頼は、「私たち世代が着たいと思える服を作りたい」というフェリシモ社内のプランナーさんたちからのリクエストからスタートしました。

アパレルメーカーが「これを売りたい」と思って作るというよりは、本当に着る人、消費者の1人である人が「自分が着たいもの」を作りたいという気持ちから始まったところが大きく違うポイント。

特に50代以上の女性、その担当したプランナーさんたちも皆50代以上の女性で、同世代の人たちが「いい」と思える服を作ろうという思いからのスタートだったんです。

心理カウンセリングの手法で深掘りした「着たい服」

プランナーさんたちがどういう服を着たいと思っているのか、深く掘り下げるため、心理カウンセリングの手法を使いました。

「どんな服を着たいですか?」と単に聞くのではなく、もっと広く「これからどう生きていきたいか」というところから掘り下げる形で企画監修に入らせていただいたんです。

神戸のフェリシモの皆さんと東京の私とで、オンラインやメールで打合せを重ねました

例えば:

  • これからやってみたいことは何ですか?
  • 行ってみたい場所はありますか?
  • どんなふうにこれからの人生を生きていきたいですか?
  • それに付随して、おしゃれに求めるものは何ですか?

こうした質問をしていくと、単に「どんな服が着たいですか」と聞くよりも、より深いレイヤーからおしゃれや服に求めるものが見えてくるんですよね。

50代以上の女性の心に寄り添う発見

カウンセリングの結果、いろんなことが見えてきました。様々なおしゃれの理由が見えてきたんです。

例えば、50代以上の女性って、どうしても自分よりも他の人のケアを優先してきた方がとても多い。

  • 育児で子供のケアを優先
  • 家族を優先
  • 介護の真っ最中の方も多い
  • 仕事でも献身的に、自分を置いておいて誰かのために

そんな日々があって、50代を超えて「さあ残りの人生どうしよう」と考えたとき、やっぱり「自分に目を向けたい」という気持ちが出てくるんです。

自分に目を向けるとは?

  • 心や体の変化に丁寧にしっかり向き合いたい
  • 抗う形ではなく、変化を受け止めつつ前に進みたい
  • 自分の感覚・感性・好みをもっと大事にしたい
  • 綺麗に見えるかだけでなく、自分が心地よいかどうかを選ぶ余裕を持ちたい

そんな気持ちが見えてきました。

この50代以上の多くの女性が持つ普遍的な気持ちを、服という形で表現したのが今回の商品なんです。

単なる洋服ではなく、50代からの女性の「こうありたい」というあり方、「こういうふうにしていきたい」という生き方を具現化したものとしての商品です。

50代女性の課題を解決するワンピース

50代からの大人の女性に向けた服作りにあたって、二つの課題が見えてきました。

課題1:自信を失わせる要因をなくしたい

よくある悩みとして・・・

  • 若作りはしたくない、若作りしているように思われたくない
  • 体型が変わってきた
  • ずっと他者にフォーカスしてきたから自分の嗜好がちょっと見つからない

これら全部、自信を失わせる要因になっていきます。これを丁寧に取り除ける服にしたいという課題。

解決策は・・・

  1. デザインで解消:鎖骨周りや二の腕など、年齢とともに気になる部分をカバーするデザイン
  2. 素材で解消:大人の女性にふさわしい高いクオリティの素材を使用

また「着るレッスン」というコンセプトも。洋服自体が着こなしの教科書になるような、着ていると自然にコーディネートの仕方や着回し方が身につくような、服自体がスタイリングの指針になるようなコンセプトも定めました。

課題2:自分の気持ちを大事にできない人への対応

50代以上の女性は自分を後回しにして生きてきた方も多いです。世の中のステレオタイプなイメージ(「何歳以上はこういう服を着てはいけない」など)に影響されることも。

最近はだいぶそういう声は小さくなってきましたが、50代以上の女性が味わってきた抑圧は大きなものでした。それがまだ残っていて、無意識に自分の気持ちを犠牲にしてしまうことがある。それをちゃんと感じてもらうのが今回の服にとって大事なキーワードになりました。

これには色の力を借りることに。

色は人間の心に大きく作用します。自分の気持ちにより深く気づいたり、大事にしたりすることができる。自分のその時の気分に合った色を着て、それを目にすることで、自分の気持ちを大事にすることを体現できる、そんなワンピースです。

高級国産生地「ミラクルウェーブ」の魅力

今回のワンピースで使用している生地は「ミラクルウェーブ」という素材。静岡県浜松市の創業100年を超える老舗、日本形染株式会社でしかできない特殊加工技術で作られた高級国産生地です。綿100%なので取り扱いも楽ちん。

特徴は名前から想像できる通り、表面に凹凸のある加工がされていること。この加工は日本形染株式会社しかできないもの。サッカー素材と言えばピンとくる方もいるかもしれませんが、そんな感じのランダムな凹凸が細かく施されています。

生地自体は薄手なのに、この細かい凹凸のおかげで適度に膨らみが出て、ハリ感もあり、1枚でも着られる安心感が生まれています。でも実際には薄手だから重ね着もできて、着膨れすることもない。薄手の綿の良さと、肉感のある厚みのある生地の良さを両立させた面白い素材なんです。

さらに、綿100%なので自宅で洗えて、速乾性もすごいんです。この表面の凹凸感のおかげで、もともとシワ感がある風合いなので、取り扱いも本当に楽。洗って伸ばして干しておけば形になる。

こんなに小さく畳んでも、広げたときシワになってない!

いくら自分を大事にしようと思っても、まだまだ忙しいのが大人の女性。洋服の取り扱いに時間をかけなくて済むようにと、しわも気にならず、アイロンをかけなくてもOK。旅行に行くときも丸めて持っていって、現地で伸ばしてもしわにならない。そんな取り扱いの楽さも魅力です。

3つの気分で選ぶワンピース

今回のワンピースは3種類。それぞれのその時の気分に合わせたテーマがあります。気分を色彩心理とデザインでサポートしてくれる商品です。一つずつ紹介しますね。

1. RELAX – 安らぎをもたらすワンピース

穏やかな気持ちに包まれたい、身も心も緩めたいときに来ていただきたいという意味を込めた「リラックス」。自分の心の変化とじっくり向き合いたい、自分をいたわりたいときに優しく着られて、お出かけもできる1枚です。

色彩心理としては暖色を使用しているので、文字通り心をほっこりと温めてくれる効果があります。使っている色の色調も比較的落ち着いているので、リラックスできる心理効果のある色を使っています。ベージュと深みのある赤の組み合わせです。

デザイン的にはリラックスなので、ウエストは絞りつつも少しゆとりのあるシルエット。前後2WAYになっているので、ボートネック側を前にしても、Vネック側を前にしても着られます。Vネックを前にすると少し華やかさが出て、長めのネックレスも映えます。

パフスリーブで二の腕がゆったりとしていて、ウエストはほどよく絞られているのでスッキリ感もキープ。ほどよいゆったり感がありつつも、シルエットがきれいにみえる工夫がされています。

2. FOCUS – 自信をくれるネイビーのワンピース

「フォーカス」は、集中したいときのワンピース。50代を超えて新しいことに挑戦したい気持ちが湧いてくる方も多いはず。新しい環境に出かけたり、新しい場所に行ったりするときに、しっかり集中できて、どんな人に会っても安心できるようなきちんと感を備えつつ、でも無理のない着心地の良さも両立したワンピースです。

リラックスして着られるけれど、発表会やプレゼンなどの「晴れの日」用としても使える。50代を超えると仕事でも重要なポジションに就く方も多いですから、そういうときにも着られるデザインになっています。

色彩心理としてはネイビー系統を使用。これは気持ちを落ち着かせ、冷静さを高めてくれる効果があります。着る人に理性的な判断力を高めてくれる効果も。発表会やプレゼンで緊張しても、この色を見るとふっと気持ちが落ち着いて集中できる。ネイビーはどんな人にとっても比較的きちんとした印象を与える色なので、人から見られる場面でも安心です。

デザイン的にも直線を意識し、襟元がテーラード風の角があるシャープな襟になっています。首まわりがすっきりシャープに見える効果があり、首の開きの深さは適度にあるのに、広さは出すぎていないので、首元の露出が気になる方にも安心な絶妙なデザインです。

全体に入ったストライプもシャープな印象を強調しています。ウエスト部分には紐が通っていて、好みの強さに絞ることで体にフィットし、より「きちんと感」が増します。

さらに、前ボタンが全部開くので、羽織りとしても使えるんです。ワンピースを羽織り代わりに着るスタイルは夏の冷房対策にもなりますし、スプリングコートでは暑いけど何も羽織らないと寒いときにも便利。羽織るだけで上級者っぽく見えるスタイルに挑戦できます。サイドにはスリットも入っているので、中に何か着ていても重く見えません。

3. ENJOY – 軽やかな気分をもたらすワンピース

私がこの通り着ている「エンジョイ」は、友人とのお出かけや大切な人と集まるときなど、思い切り楽しみたいときに自分を輝かせてくれる、楽しみたい気持ちを盛り上げてくれるワンピースです。

50代を超えると、例えば子どもが家を離れるなど、少しずつ自分の時間が持てるようになってくることも。そんなとき、「これを着ていれば大丈夫」というワンピースがあると、お出かけするのも気持ちが楽になりますよね。誰かと約束するのも気兼ねなくできる、そんなワンピースです。

色彩心理効果としては、気持ちを華やかにし、幸福感を高めてくれるピンクを使用しています。明るいピンク、少し白が混じったようなブライトトーンの色は、幸福感を増し、明るい気持ちにしてくれる効果があります。

でも明るい色が全身に入っていると着るのに抵抗がある方もいるので、このピンクは落ち着いたネイビーを背景に、アクセント的に正面から見えるように散りばめました。ネイビーが背景になることで、明るいピンクがより際立ち、気軽に着られつつも明るい気持ちを強調できる色使いになっています。

デザイン的には3種類の中で最もVネックの開きが広めなので、大ぶりなネックレスを合わせたり、インナーを重ねたりと、首元を華やかにアレンジできます。

ウエスト部分は脇から紐が出ていて、結び方次第で印象が変わります。前で結んで垂らすとかわいらしすぎない感じに、脇で垂らすとバランスがよく、後ろで大きくリボン結びにすると後ろ姿が華やかになります。

全体的にAラインで広がるシルエットですが、パフスリーブの膨らみとウエストの絞りがコントラストになって、実際よりウエストが細く見える効果も。ミラクルウェーブ生地のハリ感のおかげで綺麗にシルエットが出るんです。ポケットもしっかり付いているので機能性も抜群です。

あなたの気持ちに寄り添う、新しい毎日の相棒

「フォーカス」「リラックス」「エンジョイ」、それぞれしっかり考えられた色彩心理とデザインが、皆さんの今の気持ちをサポートするワンピースです。しっかり自分の心に耳を傾けて、今の自分の気持ちを大事に味わえるようにサポートする服たち。ぜひあなたのクローゼットの仲間に入れていただけると嬉しいです。

大人の女性の皆さん、これまで家族のため、仕事のため、誰かのために生きてきた毎日があったと思います。でもこれからは少し肩の力を抜いて、自分のため、自分の気持ちを一番大事にする、そんな生活を送ってみませんか?

皆さんに寄り添ったワンピースになるよう、心を込めてフェリシモさんと一緒に作りました。いろんな着こなしができるように工夫されたデザインなので、着ていくうちに自然とスタイリングのテクニックも身に付いていく。そんなワンピースに仕上がっています。

サイズ展開も豊富で、小柄な方向けのMPサイズから3Lサイズまであるので、自分にぴったりのサイズを選べるのもうれしいポイント。ぜひ、じっくり考えて自分らしいサイズを選んでみてください。

これからは自分の気持ちに寄り添う時間を、このワンピースと一緒に大切にしていきましょう。

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