パーソナルカラー診断の頻出ワード「透明感」ってそもそも何だと思いますか?
こんにちは!
for*styleパーソナルスタイリストスクール(FPSS)代表の久野梨沙です。
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こんな風に、ファンデーションやチーク、コンシーラーなどのベースメイク商品がマーブル状になっていて、この様々な色を肌の上で混ぜ合わせて肌色を作っていく、という商品です。
見た目がとても印象的な商品なので、SNS上でも話題になっていますよね。
この商品、確か一番初めに発売されたのがパウダーファンデーションだったと思うんですが、そのときちょうどうちのFPSSに、POLAの社員でもある生徒さんが通学中だったんです。そこでその生徒さんに、この商品についてあれこれ聞いて、自分でも購入したりもして。
中でも興味を惹かれたのが、このディエムクルールのファンデーションの一番のセールスポイントが「透明感が出る」という点であった、ということ。
このマーブル状のファンデーションが透明感を出せるのは、人が肌を見て「透明感がある」と認識する仕組みを上手く活用していたからなんです。
そしてこの「透明感」の仕組みを理解することは、実はパーソナルカラー診断の技術を身につけるのにも欠かせないこと。
ということで、この記事では、よく使われがちなのに本当の意味を理解している人が少ない「透明感」について解説していきます。
この内容は以下のPodcastでも解説しています。
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目次
パーソナルカラー診断では「透明感」ってどんなときに使う言葉?
パーソナルカラー診断とは、その人の色素と相性が良く、色素もその色も互いに引き立て合い綺麗に見える色のグループを診断するメソッドのことです。
「はじめて聞いた!」という方は、こちらで詳しく解説していますので、まずは読んでみてくださいね。
パーソナルカラー診断では、カラードレープと呼ばれる色布をお客様の顔のすぐ下に当てて、顔色の変化を見ながら、どのタイプが最も顔色が綺麗に見えるかを診断していきます。
▲こちらは、FPSSでのパーソナルカラー診断の授業の様子です
その際、「顔色が良くなった」ことを示す様々な指標があり、診断ができるようになるにはそれらをしっかり覚えていかなければいけないわけですが、その中の一つに「透明感が出る」という指標があります。
・・・でも「透明感が出ましたか? どうですか?」って聞かれて、すぐに自信を持って「はい!」って答えられる生徒さんなんて、いません。
この「透明感」という言葉に限らず、パーソナルカラー診断では「よく使われるけど、実はその正確な意味を知っている人がほとんどいない」という言葉はたくさんありまして。
「肌感が厚い」とか「目が生き生きして見える」とか「目力が増す」とか「肌が滑らかに見える」とかとかとか・・・・・・。
診断する側もされる側も「なんとなく」で使ってる言葉のなんと多い事よ!
他スクールでパーソナルカラー診断を学んでどうしてもスキルが身につかなかった人や誤診が多くなってしまう人の多くは、こういったふんわりとした抽象的な言葉で教わってしまった人たちです。
ですから、FPSSでは、これらの言葉を、より具体的な現象を示す言葉に置き換えて教えているわけなんです。
さて、前置きはここまで。
で、今回取り上げている「透明感」という言葉。
パーソナルカラー診断において、どんなときに使うかというと、パーソナルカラータイプがSummer(ブルベ夏)の人が似合う色を身につけたときに使われることが圧倒的に多いです。
Summer(ブルベ夏)タイプの芸能人を挙げると、その雰囲気がよりわかりやすいかもしれませんね。
例えば、綾瀬はるかさん。
石田ゆり子さん。
戸田恵梨香さん。
The 透明感!!! これはわかりやすいのではないでしょうか。
でも、ここに挙げた皆さん、肌の色が明るいので「透明感があるって色白ってことですか?」って質問を頂くことがあるんですが、決してそういうわけではないんです。
色白ならみんな「透明感がある」人に含まれるのか?
Summer(ブルベ夏)タイプだけでなく、Autumn(イエベ秋)タイプも、色白が多いタイプです。
Autumn(イエベ秋)で色白の人というと、例えば、
小嶋春菜さんや、
北川景子さんがいますが、このようなAutumn(イエベ秋)タイプの人に「透明感」という言葉を使うことはあまりなく、「陶器のような肌」なんて言ったりします。
では、透明感の正体が「色が白いこと」ではないとすると、何なんでしょうか? そのヒントが、冒頭取り上げた「ディエムクルール」にあるんです。
透明感の正体はズバリ「色むら」!
ここで冒頭の「ディエムクルール」に話を戻しましょう。
ディエムクルールは、点描画と同じ理論で一つの色を表現しています。
点描画というのは、様々な色の点を描くことで一つの絵を表現する手法。ここには人間の「視覚混合」という特性が大きく絡んでいます。視覚混合とは、隣り合った2つの色を遠くから見た時に、混じり合って一つの色に見える現象。これを利用することで、色自体を混ぜなくても、人間の視覚で混ぜてくれるというわけなんです。
つまり、点描はよく見ると、色が混じっていません。色むらになっている状態ですね。実はこの色むらの状態と、パーソナルカラーSummer(ブルベ夏)タイプの肌色の状態ってすごく似ているんです。
Summer(ブルベ夏)タイプは、「肌が薄いタイプ」ともよく言われます。まぁ本当に肌が薄いかどうかは測りようがないわけで、これもいわば比喩表現です。
肌が薄く見えるというのはどういう現象かというと、肌は一枚めくると下に筋肉や血管がありますよね。これらが透けて見えているかのような状態であるとき、私たちは「肌が薄そう」と感じます。
その時、必ずしも本当に血管が透けている必要はなく、透けているかのような色が混じっていればいい。つまり、色白の中に赤やピンクといった色が細かく混じっている状態であればいいわけです。
そう、色むら、ですね。
「透明感」の中にも「透ける」という文字が入っていますね。私たちがその人の顔色を見て「透明感がある」と感じているのは、肌が透けている印象を受けている、ということ。
そして本当に肌が透けているのであれば、血管などが透けて見えるはず。
そう誤解するような色むらがあったときにも、私たちは透明感を覚える、というわけなんです。
そしてディエムクルールの商品は、そうした色むらを商品でわざと作ることによって、透明感の実現に成功しているのではないかと考えられます。
だから、FPSSのパーソナルカラー診断の授業では、こう教えています。
「色白イコールSummer(ブルベ夏)タイプだ、と教えるスクールが多いですが、そうではありません。
Autumn(イエベ秋)タイプにも、色白の人は多くいます。
その2つの色白の違いは、色むらがあるかどうかです。
Autumn(イエベ秋)の色白の人には、肌に色むらがなく全体的に均一な明るい色をしています。
一方、Summer(ブルベ夏)の色白の人には、色むらがあります。細かく赤みが見られることが多く、これが血管の透けを想起させるので『透明感がある』と表現されることも多いので覚えておきましょう。」
どうでしょうか?
こう教えられれば、どこをどんな風に見れば良いか、よくわかりますよね。
パーソナルカラー診断を教えるとき「場数を踏めば上手くなるから!」と指導するスクールが多いですが、診断の時に起こる現象を言語化して教わっていなければ、いくら場数を踏んだところで上手くなることはありません。
「場数」で上達させようとするのは、講師の怠慢であるとすら思います。
ぜひ細やかな言語化を通じて、パーソナルカラー診断の時に起こる現象を正確に捉え、診断に活かしていきましょうね。
FPSSでは、他スクールでパーソナルカラー診断を学んだけれど結局身につけられなかった・・・・・・という人の学び直しの場としても、多くの方から選ばれています。
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