急増中の「着ながら投資」とは? 審美眼を磨いて、憧れのブランドも仕事も手に入れる
こんにちは!for*styleパーソナルスタイリストスクール(FPSS)代表の久野梨沙です。
目次
変わりつつあるファッション消費。今増えているのは「着ながら投資」
ここ数年、様々なお客様のパーソナルスタイリングを担当している中で、買い物の仕方が確実に変化しつつあることを感じています。
というのも、プチプラの商品を買うのではなく、価値のあるブランド品を買って、ある程度着たらリユースに出す、という人が増えているのです。
この変化の背景には、主に3つの原因がありそう。
まず1つ目は、高級ブランドの相次ぐ値上げ。
世界的な原材料費の高騰や、為替の変動などを受けて、多くの高級ブランドが価格を改定。毎年のように値段が10〜20%ずつ上がっているような現状です。
だから、「いつか買おう」と思っていたら、その頃にはとても手が届く値段じゃなくなっているかもしれない。でもそれは裏を返せば、今買っておけば、数年後にはもっと値上がりして価値が上がっているかもしれない、ということ。であれば、今買っておくのが一番得なんじゃ・・・?と考える人が増えているんです。
さらに2つめの要因としては、リユース市場の拡大。
メルカリをはじめとするプラットフォームの普及により、一般の人が簡単に手持ちのアイテムを個人間売買することが可能に。
「高級ブランドのアイテムが購入したとき以上の値段で売れた!」なんて体験談もよく聞かれるようになったことで、同じようにやってみようと思う人が増えてきたんです。
さらに3つ目の要因として、サステナビリティへの関心の高まりもありますよね。
大量生産・大量消費・大量廃棄のサイクルを見直そうという意識の広がりは、「良いものを選んで 大切に使ってリユース市場で売却する」という行動を強く後押しすることに。
特に堅実な大人の男女に支持される、新しいファッション消費の形
こうした変化が特に強く見られるのは、30代後半以上の大人の男女。ある程度の所得がありつつも堅実で、やみくもにファッションに支出するようなことはないような人たちです。
元々30代後半になってくると、「シーズンごとに変わるトレンドを追いかけ、プチプラアイテムを次々と購入する」みたいなおしゃれの仕方に疲れてくる人は多いです。
とはいえこれまでは急に高額なブランド品を買うのもちょっと・・・という感じで、中価格帯くらいのセレクトショップに移って行くというのが常でした。
でも最近は
「数年後に売れば良い」
という新たな考え方を得たおかげで、どうせだったらちゃんとした価値のあるものを、と高額なブランド品やジュエリーに手を伸ばす人が増えています。
良質なブランド品を選び、大切に着用し、必要がなくなった時には次の方へ。
この「着ながら投資」が可能になったことで、ブランド品への心理的なハードルが下がってきている、ということなんです。
私のクライアントさんの多くも、この新しい消費スタイルを実践し始めているので、私もご案内するショップが随分と変わってきました。
これは、私のクライアントさんの実際の声です。
でも全部が価値が上がるわけじゃないから・・・必要なのは、価値を見極める目
ここで重要になってくるのが、商品の「価値を見極める目」です。なぜなら、ブランド品だからといって、必ずしもすべての商品の価値が上がっていくわけではないからです。
ブランド品の中には、定番として長く発売され続けている商品もあれば、そのシーズンだけのトレンド性の強い商品もあります。また、同じくらい名前が知られているブランドでも、人気の波が少なく、ずっと固定のファンがいるブランドもあれば、今特に人気が高まっているだけのブランドも。
いずれも後者の方が、ブランド価値は下がりづらいため「着るだけ投資」の対象として向いています。
これを判断できる「目」を持つことが、とても重要になってくるというわけですね。
こうした消費の変化で、パーソナルスタイリストに求められる役割も変わりつつある
こうした中で、私たちパーソナルスタイリストが果たす役割も大きく変わりつつあるな、と感じています。
商品の本質的な価値を見極め、長期的な視点からアドバイスできる専門性が求められるようになってきた、ということです。
「似合う」とか、「生活の中で長く愛用できる」など、そのお客様にとっての価値があるものを選ぶというのは当然。
これからはそれに加えて、その商品自体が市場の中で価値が保たれていくものかどうかを見極めるという、専門家としての存在価値が、ますます高まってきそうです。
「投資アドバイザー」もできれば、パーソナルスタイリストとしてもっと選ばれる!
FPSSでは以前から、似合う服の診断だけでなく、
✅有名ブランドの歴史も学べるファッション史
✅服のクオリティの違いがわかる縫製・パターンの知識
✅長期的な移り変わりも読めるようになるトレンドの知識
もしっかりと授業の中で指導しています。
今後ますます増えるであろう「着ながら投資」志向のお客様のアドバイスをするにはいずれも欠かせない知識です。
卒業生の中には、元々持っている金融の知識を活かして、家計全体をチェックしながら、さらにファッションの支出・投資について詳しくアドバイスすることで喜ばれている人も。
「FPSSの授業が基礎となって、お客様に長期的なアドバイスができるため信頼関係が築きやすい」
という感想をもらっています。
「着ながら投資」という新しい潮流は、私たちの業界をより魅力的な方向へと導いています。良質な商品を選び、大切に使い、次につなぐ。そんなサステナブルな循環を支える専門家として、あなたも新しいキャリアを考えてみませんか?
また、消費者としてアドバイスを受けたいという人は、ぜひこちらのWEBサイトから相談して下さい。
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執筆者プロフィール
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株式会社フォースタイル 代表取締役社長/一般社団法日本服装心理学協会 代表理事/跡見学園女子大学 兼任講師/公認心理師
服装心理学®に基づくパーソナルスタイリングの第⼀人者。大学で心理学を研究した後、大手アパレルメーカーの企画職を経てスタイリストに。社団法人日本服装心理学協会の代表として、装いが人の心に与える影響を研究する「服装心理学®」の啓蒙活動にも尽力。自己肯定感を高めるファッションカウンセリングや、服装を用いた印象コントロールに定評がある。著書に「最高にしっくり似合う服選び」(学研プラス)など。
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