アラサーが押さえておきたい、大人カワイイコーデへのシフトチェンジ方法【スタイリング添削】

FPSSでは、課題として作ったコーディネートに、講師から細かな添削を受けることができます。その繰り返しで、スタイリストとしての技術が確実に向上し、プロとしての自信もついていく仕組みです。

パーソナルスタイリストになるまでに、どんな勉強を行っているのか、
講師からどんなアドバイスをもらえるのかの参考にして頂くために
この場所でそのやりとりを公開しています。

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在校生・芹沢さんのコーディネート作品

こんにちは。在校生の芹沢佐和子です。

入門講座9コマ目「形から考えるコーディネート」の授業の課題コーディネートを提出します。「曲線的なアイテム同士のコーディネート」の課題を、アラサー女性の休日スタイルというテーマで作成しました。

女友達と美術館に行くという想定でのコーディネートです。

時期は、春先の午後。
フェミニンな格好を好む、少しおとなしめのフェミニンな女性です。
かわいらしい物が好きで、お嬢さんらしくいつもきちんとしています。
春先の美術館ということで、軽さを出すアイテムで統一し、上品さと知的さを表現できる色合いで統一しています。

講師・久野よりコーディネートへのアドバイス

芹沢さん、こんにちは！
早速コーディネートに関してアドバイスをしていきますね。

まず、「すべて曲線のアイテムで統一する」というテーマ自体はクリアできていますが、アラサー女性という設定に対して、洋服が甘すぎて、下手をすると若作りに見えてしまいかねない印象です。
原因は、色もデザインもいずれも甘い要素で固められていることにあります。
特にトップスのフリル＆リボン使いが幼い印象で、これをパンツなどでハズして着るのならまだしも、同じくフェミニンなスカートを合わせることによってトゥーマッチになってしまっています。

その点を中心に、「曲線的なアイテムで統一する」というテーマは外さず、アラサーが着られるようなコーディネートに改善したのが以下の例です。

トップスはドレープネックを選んで、曲線を描きつつフリルのような甘さのない印象に。かつ、上からグレーのカーディガンを着ることで、ピンクの分量を減らして大人っぽくする効果を狙います。

また、それ以外にも、修正前のコーディネートでは

・サテン＆ビジューの靴と、ビジューたっぷりのイヤリングがフォーマル度が高すぎて、シーンと服装に合っていない
・メタルベルトの腕時計がごつい印象で、服装と合っていない
・傘の天使の柄がファンタジー感が強すぎて、服装や年齢に合っていない

という問題点がありましたので、それぞれ

・靴は少しくすんだトーンのスウェードオープントゥパンプスに変え、カジュアルダウンし、大人っぽさも高めました。イヤリングも光らないフェザーのものに変えてカジュアルに
・腕時計はブレスレットタイプに
・傘は色や雰囲気はそのままに、合わせやすい風景の柄に

という修正を行っています。

修正前後を比べてみましょう。

ちなみに、寒色を加えて甘さを抑えるという方法もあり、以下のような雰囲気になりますのでこちらも参考にして下さい。

フェミニンな服装と一口に言っても、年齢によって適切な「甘さ度合い」が異なります。
その本人が好きな格好をするのが幸せというのもファッションの一側面ですが、一方で、周りから見た好印象と着る人の好みの一致点を見つけてスタイリングという形にするというのがパーソナルスタイリストの大きな役割の一つである以上、「その年齢なりのスタイリング」というのは常に意識しておく必要があります。

着る人の年代別に、ふさわしいフェミニンスタイルを作る練習を是非やってみて下さい。